琉球石灰岩を敷いた中庭を中心に、建物が配置されています。
北中城村・中城城跡の近くにある王府時代末期の豪農の邸宅。きわめて保存状態の良い沖縄の伝統的な民家として国の重要文化財に指定されています。
この家の主は、王府時代にこの地方の地頭(じとう)職※にあった人物で、現存する建物が建てられたのは18世紀中頃と考えられています。この屋敷はかつて首里に多く見られ士族屋敷の形式に、高倉、納屋、畜舎など農家の設備が加わっており、沖縄の住居形式の特徴をすべて備えているとも言われています。もともとは茅葺きであったものが、明治中頃に瓦葺きなったそうです。
現在、屋敷のすべての部屋に上がることが出来、風通しの良い沖縄の古民家をゆっくり体感することができます。各所に沖縄の民具や漆器、やちむん、着物なども展示されています。
【国指定重要文化財】
※地頭職…本土で言うと庄屋にあたる立場
中村家住宅の写真
周囲は琉球石灰岩の石垣。内側に防風・防火の役目を果たすフクギが植えられています。
【門がまえ】家の外と中を仕切る扉はなく、正面には目隠しとなるヒンプンが建っています。
ヒンプンの横に設けられた中門。
【ウフヤ】母屋。広い中庭に面して建ており、6つの部屋があります。
【アシャギ】離れ座敷。首里王府の役人が地方巡視に来た際、宿泊所として使用されていた部屋。
【高倉】籾を貯蔵した倉。一階部分には、現在は様々な民具が展示されています。
【メーヌヤー】家畜小屋と納屋。手前に見えているのは井戸です。
【一番座】風が通り抜けて気持ちのよい客間。
【トゥングワ】台所。
【フール】豚を飼っていた場所。
施設情報
建物横に駐車場、トイレ、土産品店(兼チケット販売所)があります。
土産品店ではお茶とお菓子がサービスで振る舞われていました。
入場料・観覧時間等は公式サイトをご参照下さい。
中村家ホームページ MAP