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アキノワスレグサ(秋の忘れ草)/クワンソウ

更新日 2014.06.11

花壇に咲くクワンソウの花。(豊見城市豊崎で撮影)

【別名】トキハカンゾウ(常葉萱草)
【方言名】クワンソウ、クワンゾウ、カンジョー[沖]ニーブイグサ、バンソー、ニーブイカンゾウ[八]シファンツァ[宮]
ユリ科ワスレグサ科の多年草。沖縄では秋に百合よりやや小ぶりのオレンジ色の花を咲かせます。根の近くの葉、花、つぼみが野菜として食用でき、葉の部分は煎じて利用されることもあるそうです。沖縄では古くから家庭菜園で利用され、不眠症に効果のある野菜と言われていました。近年その効果が注目され、改めて人気が出てきている野菜です。

食材としてのクワンソウ


※クワンソウは生食するとお腹がゆるくなる場合があるので、生食には向きません。特につぼみは必ず火を通して食べてください。
※和名は忘れ草ですが、食べると記憶力が低下するという意味ではないそうです。


寝に近い白い部分をおひたしにしたり、汁の具にしたりして食します。加熱は必須ですが、熱を通してもシャキシャキした食感が残り、クセが無く、ほんのり甘味があっておいしい野菜です。


花全体をおひたしや天ぷらにして食べられます。(花粉等は取り除く)加熱しても色が鮮やかで、独特の歯触りが楽しめます。

つぼみ


中華料理ではクワンソウの仲間(萱草)のつぼみは「金針菜(キンシンサイ)」という食材としてポピュラーに扱われています。料理のアクセントになるシャキシャキ感が魅力です。

クワンソウを使ったレシピ



睡眠効果について


不眠症などに効果があるとされるのは沖縄だけとされていますが、琉球大学のマウスを使った実験では熟睡時間が長くなる事が確認されています。
ただしクワンソウのどの成分によるものか正確にはまだ解明されていません。
クワンソウレシピ

写真


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野に咲くクワンソウ。(北中城村大城で撮影)

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花壇に咲くクワンソウ。(北中城村大城で撮影)


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