ソテツの雌花(糸満市で撮影)
方言名 スチチ・スーティーチャー
ソテツ科の常緑椰子状小高木。雌雄異株の裸子植物。観賞用として庭や公園によく植えられています。
またソテツは種子や幹に多くのでんぷんを含むため、昭和20年代頃までは救荒食物の1つでした。琉球王国時代に王府の方針で積極的に栽培されたために、現在の各地の群生地ができたと言われています。ただし、有毒成分も含まれるため、独抜きが十分でないと中毒を起こすことがあります。
「ソテツ地獄」という言葉がありますが、これは第一次大戦後の長期不況で沖縄の人々が有毒のソテツを食べなければ生きられない程困窮している、という当時の状況を表した言葉です。
葉の利用
羽状に生えた細く鋭い葉は、プラスチックのない時代に重宝され、様々な「ソテツ民具」が作られたそうです。
ソテツの葉を編んだ虫かごや、土間用のソテツ箒(ほうき)などが代表的です。
写真
ソテツの若葉(糸満市で撮影)
ソテツの種子(糸満市で撮影)
卵のようなソテツの種子(糸満市で撮影)
ソテツの雌株(糸満市で撮影)
(糸満市で撮影)
ソテツの雌株(糸満市で撮影)
ソテツの葉(豊見城市豊崎で撮影)
雌花の中心から新芽を伸ばすソテツ。(豊見城市平良の豊見城総合公園で撮影)