マルマサの「黒糖玄米」と「ミキ」。パッケージが中味の色を表しています。
沖縄では昔から穀物や芋類をすりつぶしドリンクにして飲む習慣があります。そのなかでも缶・ビン入り飲料として商品化もされている代表的な穀物飲料が「ミキ」と「黒糖玄米」です。
夏はアイス、冬はホットで飲まれ、スーパー、コンビ二等で手軽に手に入りますが、県外の人からは馴染みが薄く不思議がられることの多い飲料ジャンルです。
飲み物としてはかなり固形分が多くどろっとした喉越し。味付けもほんのり甘く淡白なので、飲み物というよりは飲料と固形食の中間に位置しているような存在です。風邪をひいた時などはのどに優しく、手軽に栄養がとれるため重宝します。食欲や時間がないときの栄養補給、または健康食品として利用する人が多いようです。
「ミキ」は「神酒」のことで、元々は神事の際にすりつぶした米や麦を発酵させて作っていたもの。戦後、自家製の神酒を販売する人が現れて身近なドリンクとして定着したようです。「ミキ」にはアルコールは含まれていません。原材料は砂糖・白米・もち米・麦・乳酸。
「黒糖玄米」はその名の通りすり潰した玄米を黒糖で甘く味つけたドリンクのこと。「げんまい」や「玄米」と表記されることも。昔から健康ドリンクとして家庭で作られていたようで、ショウガの絞り汁を加える場合が多いです。原材料は玄米、黒糖、砂糖、ショウガ、食塩。健康飲料なのでヨモギや黒ごま、紅芋などが加えられる場合もあります。