波之上宮のシーサー。(那覇市波之上)
魔除けの獅子像。石製、陶製、木製、漆喰製などがあります。獅子像を魔除けまたは守護神とする習慣は遠く古代オリエントが起源と言われており、沖縄には中国を経由して14、5世紀に伝わったものとされています。
古くは寺社や城の門、御嶽、または村落の入口などに火伏(ひぶせ)や悪霊返しの目的で置かれていました。明治時代に瓦葺きの屋根が急増するなか、瓦職人がサービスで漆喰の屋根獅子を作ったことが、一般家庭にまでシーサーが広まるきっかけになったそうです。
シーサーの置き方には2通りあり、1つは開口・閉口のいわゆる「あ・うん」型のシーサーを対で設置するタイプで、門に置く場合や室内に置く小型のシーサーに多く見られます。もう1つは単体で置くタイプで、屋根シーサーや村シーサーに多く見られます。
いろいろなシーサー
屋根の上のシーサー
瓦職人が腕とセンスを競ったという屋根シーサー。主に漆喰と瓦の破片等で作られています。個性的な獅子が多く、愛嬌があるもの、迫力たっぷりのものなど様々です。
台風にも耐える頑丈さがあります。
琉球村で撮影。(恩納村山田)
琉球村で撮影。(恩納村山田)
琉球村で撮影。(恩納村山田)
中村家の屋根シーサー。(北中城村大城)
陶器のシーサー
現在もっとも多いタイプです。手の平サイズから人の背丈ほどある大きなものまで作られています。シーサーの特徴である巻き毛が丁寧に作られています。
波之上宮のシーサー。(那覇市波之上)
波之上宮のシーサー。(那覇市波之上)
中村家の陶器のシーサー。隣には口を開けたシーサーが対で置かれていました。(北中城村大城)
おきなわワールドで撮影。(南城市玉城前川)
おきなわワールドで撮影。(南城市玉城前川)
個人宅の門柱の上のシーサー。(八重瀬町東風平)
歩道の脇に置かれた対のシーサー。(北中城村大城)
個人宅の門柱の上のシーサー。(糸満市南波平)
琉球村入り口で撮影。対になっている右側のほう。(恩納村山田)
おきなわワールドで撮影。(南城市玉城前川)
国際通り安里エリアのシンボル「さいおん・うふシーサー」。高さ3.4m。最大の壺屋焼きシーサー。(那覇市安里2-1)
個性派シーサー
個人宅の門柱の上のシーサー。漆喰?(八重瀬町東風平)
由緒あるシーサー
士族のお屋敷や城にあるシーサー。中国産の青石など、貴重な素材で作られているものも。
首里城正門横・向かって左側のシーサー。(那覇市首里金城町)
首里城正門横・向かって右側のシーサー。(那覇市首里金城町)
御茶屋御殿の石獅子。王家の別邸にあったという石造シーサー。(那覇市首里崎山)
村シーサー
集落の守り神として、昔から置かれているシーサー。琉球石灰岩をシンプルに彫った素朴な獅子が多いです。
道路脇の村シーサー。琉球石灰岩製。(糸満市名城)