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ナンキンハゼ(南京黄櫨)

更新日 2012.10.15

9月に台風で落葉し、若葉が芽吹いていました。(那覇市の末吉公園で撮影)

【方言名】トーハジ(唐黄櫨)
中国原産のトウダイグサ科の落葉高木。種子から効率よく木蝋(もくろう)※が採取できるため、同じ目的で栽培されていたハゼノキに代わって中国から移入された樹木という意味で名称がつけられたようです。方言名も同様。秋に葉が赤く紅葉することや、樹皮の様子もハゼノキとよく似ています。
葉は角が丸い菱形状で、長さは5?程度。春に房状の花が咲き、夏から秋にかけて実をつけます。黒い皮の実は熟すると枝の上で割れ、白い蝋に覆われた種子だけが枝に残ります。この蝋の部分は高カロリーの脂質を多く含んでいるため、ムクドリなどの野鳥が好んで食べるそうです。

※木蝋はかつて蝋燭の原料となった融点の高い脂肪です。

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黒い果皮と種子。白い部分から木蝋が採れます。(那覇市の末吉公園で撮影)


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