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フクギ(福木)

更新日 2012.09.26

日差しを遮るフクギの生垣。(北中城村大城で撮影)

【方言名】カジキ[奄]、フクジィ[沖]、プクギ[宮]、フクンキ[八]
フィリピン原産のオトギリソウ科の雌雄異株の常緑高木。大きいものでは高さ15m、幹の直径50㎝以上になります。肉厚で照りのある葉をこんもりとつけるフクギは、防風、防火、防潮に優れた役割を果たすため、むかしの沖縄ではほとんどの集落で植栽されていたそうです。時間をかけて根を下へ下へと伸ばすため、建物を傷めることもなく、強靭で理想的な生垣になります。初夏にクリーム色の花を咲かせ、秋頃にオレンジ色の卵のような実をつけます。
材木としては二級建築材となり、樹皮からは紅型に欠かせない黄色の染料がとれます。ただしフクギは成長が遅いため、現代では貴重な染料とされているそうです。

備瀬(びせ)のフクギの屋敷林


本部町備瀬集落の道路や屋敷囲いに植えられたフクギは「沖縄の自然百選」(昭和58年)に選ばれています。
備瀬集落では住宅の周りが推定樹齢100年を超えるフクギの並木で囲まれており、昔は沖縄じゅうで見られたという村の景色を今に残す数少ない集落です。住宅をフクギで囲うのは、火事になっても隣家に燃え移りにくいからだそうです。
フクギの生け垣は木陰を作り、風を通すので備瀬は集落全体が涼しく感じられます。海沿いの風情ある集落をのんびり散策できるため観光客にも人気のスポットとなっています。
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備瀬集落のフクギの生け垣。(本部町)



その他の写真


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肉厚で小判のようなフクギの葉。(北中城村大城で撮影)

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石垣とフクギ並木。(南城市玉城で撮影)

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フクギの生垣。(北中城村大城で撮影)

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中村家(国指定重要文化財)の石垣とフクギの生垣。(北中城村大城で撮影)

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落下した卵大のフクギの実。熟するとガスのような独特の匂いを発します。(北中城村大城で撮影)

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中村家売店に置いてあったフクギの種子。(北中城村大城で撮影)


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